iBooksは、iOS 7以前のAppleの世界、つまり現実世界のオブジェクトを表現する比喩が主流だった時代に、理にかなったアプリの最も分かりやすい例の一つでした。本棚には本がぎっしりと並び、手書きのようなハイライト表示、そして本物の本をめくる感覚を再現したページめくりアニメーションが備わっていました。アプリは温かみがあり、まるで現代の書籍を閲覧しているかのような感覚を与えてくれました。

AppleはiOS 7以降、iWorkやiLifeといったコア製品群に重点を置き、Remoteのようなアプリについては後から段階的にアップデートをリリースしてきました。AppleのエコシステムにおけるiBooksの重要性、教育への注力、そしてデジタル時代におけるiBooks Storeの重要性を考えると、iBooksのようなアプリは特別な扱いを受けるべきだと考えました。9月の基調講演で発表できれば完璧だったでしょうが、ステージ上で一度に発表するには多すぎるかもしれません。

iBooks 3.2は、Newsstandを踏襲した全く新しいデザインを採用しています。木製の棚がグラデーションのついた棚に置き換えられ、表紙が際立つようになっています。以前のテクスチャが邪魔だと感じる人もいるかもしれませんが、アプリの豊かなデザインがすべて削ぎ落とされたのは、むしろ残念と言えるでしょう。アプリ自体は以前とほぼ同じですが、テキストボタン、直線、アウトラインアイコンといった、今では誰もが慣れ親しんでいるiOS 7特有のデザインに簡略化されています。

かつての魅力は消え去りました。新しいiBooksは完全にビジネス向けです。ハイライトはもはや紙にインクで描いたような感じではなく、メモの挿入も付箋紙やポストイットのような感じではありません。アプリはiOS 7風にリスキンされましたが、Appleはこのデザインのポテンシャルを真に発揮するために何をしているのでしょうか？Tapbotsなどの開発者は、Tweetbot 3などのアプリでiOS 7のデザインをさらに進化させています。

iTunes U のアップデートも同様のデザインで、コースやコンテンツの説明に同じデザイン言語が使用されています。

iBooksとiTunes UはApp Storeから無料でアップデートできます。以下のリンクから直接ダウンロードしてください。

• iOS 7 向け iBooks
• iOS 7 向け iTunes U