Appleは開発者向けにiTunes 10.5の新バージョンをリリースし、iTunes Match機能を有効にする。この機能により、ユーザーは今秋、iTunesライブラリからAppleのiCloudに曲を直接アップロードできるようになる。GoogleやAmazonの他の「クラウドロッカー」サービスとは異なり、AppleのiTunes Matchは「スキャン＆マッチ」技術を採用しており、ユーザーのライブラリの曲とAppleのiTunes Storeサーバーにある曲をマッチングさせ、ライブラリ全体をアップロードする手間を省く。iTunes Matchのベータ版は現在、米国の開発者向けに提供されており、Appleがリリースノートで説明しているように、このベータ期間中に追加された音楽ライブラリは削除される可能性があり、そうなると再度スキャンとアップロードが必要になる。

Appleのリリースノートにも記載されているように、iTunes Matchのベータ版登録者は「ベータ期間に加え、12ヶ月間のサブスクリプションに3ヶ月間の追加サービスが付与されます」。このサブスクリプションは、以前の発表通り、年間24.99ドルで25,000曲が利用可能となっています。iTunes LPとExtrasは現在Matchではサポートされていませんが、iTunesの新しいインターフェースからサブスクリプションとして利用可能です。AppleのiTunes Match公式ウェブページより：

仕組みはこうです。iTunesがあなたのコレクションの中からiTunes Storeで入手可能な曲を判別します。一致する曲は自動的にiCloudライブラリに追加され、いつでもどのデバイスでも聴くことができます。iTunes Storeには1,800万曲以上が揃っているので、あなたの曲のほとんどは既にiCloudにあるはずです。あとはiTunesが一致しない曲をアップロードするだけです。ゼロから始めるよりもはるかに高速です。iTunesが一致させた曲はすべて、たとえ元の曲の音質が低かったとしても、256KbpsのiTunes Plus音質で再生されます。

iTunes Matchの最初のベータ版には、複数のコンピュータから同時にiCloudに音楽を追加できない、iOSで再生できないなど、いくつかの既知の問題があります。Appleは開発者に対し、インストールと購読を開始する前にiTunesの音楽ライブラリをバックアップすることを推奨しています。

iTunes Matchに関する詳細は、Appleのウェブサイトをご覧ください。Ars Technicaも6月にこの新サービスについて興味深い記事を掲載しています。